SSブログ

古き佳き音楽を訪ねて [音楽雑記]

今朝のお耳直しで巨匠V.ホロヴィッツ晩年の動画をご紹介。多少ミスタッチはあれど、それを超越したオーラ(妖気?)漂う演奏です。



あらためて凄みを感じるのは擦れるような微弱音...。その弾き方にご注目、敏感に調整されたNYスタインウェイに合わせて手を水平に、底近くのアフタータッチを意識して鍵盤を操っています。

当時日本では異端とみなされた彼の奏法も、技術者の目線でみるとピアノの「メカニズム」と「調整状態」に則した実に合理的な弾き方であったことに気づきます。「表現したい音楽(=芸術)」が先立ち、それに準じて楽器の調整や自身の奏法が導かれるとすれば、ピアノ音楽の在り方や愉しみ方もまた変わるかもしれません。

息を呑むデュナーミク、耳を惹きつけるアゴーギグ、そしてハンドクラフトならではの木の響き...。どれも今では失われつつあるピアノ音楽の醍醐味。
温故知新、いや「音故知新」とすべきでしょうか。店主がPETROFを手間暇かけてプレップするのは、そんな「古き佳き薫り」を現代のチェコ製ピアノに感じるからに他なりません。
nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。