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《番外編》ドイツ製UPとともに... [ピアノ・メンテナンス]

本日は新規依頼で某ドイツ製UPのメンテ。
普段よりしつこいくらい力説している(?)
プレップアップの重要性をお伝えするために
作業の模様を長々~と公開してみました。

気持ち良くピアノを楽しむために何が必要か
皆様にご一考頂けましたら幸いですm(_ _)m

1.jpg
屋根を開けてハンマーの間隔を確認
見た目に不揃いなのが分かります

2.jpg
となれば弦跡も当然このように...

3.jpg
弦合わせを行うため軽くファイリング
弦溝をなくしてリセットの準備です

4.jpg
ハンマーの走り、間隔を修正しながら
正しいポジションに整えていきます

6.jpg
続けて弦をはじきながらフェルトとの
接点をチェック、同時に打弦するよう
板ヤスリで1音ずつ微調整を重ねます

7.jpg
ハンマーのリセットが完了!
音の輪郭がクリアになりました
その他のアクション調整は後ほど...

8.jpg
ここでいったんアクションを外して
チューニングピンの汚れを除去
(左が作業前、右が作業後)

10.jpg
弦の汚れを拭って「駒打ち」

9.jpg
キャプスタンスクリューも研磨
滑らかな動きを取り戻します

11.JPG
アクションを再び組んで調律を実施
A=440Hzから442Hzにピッチ上げ

12.5.jpg
次は鍵盤調整、少し持ち上げてみて
スーと降りてこない場合は湿気等で
動きが鈍っている証拠です

12.jpg
鍵盤を外して内部を清掃してから
まずバランスピンのベトツキを除去

13.jpg
フロントピンもきれいにします

14.jpg
フロントピンの角度も細かく修正

15.jpg
鍵盤調整を終えたら再びアクション
バックチェックの位置を修正します

16.5.jpg
ハンマーのストップ位置を調整
弦から15mm前後に整えていきます

16.jpg
最後に音の粒を揃える「整音」作業
硬さを感じるフェルトに針を入れます

17.jpg
4時間かけてコンディションをアップ!
鍵盤高さ、深さ、さらにアクションの
細かい調整は次回へ持ち越しですね。

18.jpg
...とペダルも欠かさずきれいに研磨♪

いかがでしたでしょうか?
ペトロフに限らず、どんなピアノでも
「プレップアップ(出荷調整)」
「メンテナンス(維持管理)」
このふたつが欠かせないことをご理解
頂けましたら非常に嬉しく思います。

大切なのはブランドであること以上に
音程、音質、タッチがピアノにとって
あるいはお客様にとって、違和感なく
理想的な状態に整っているかどうか。

ピアノ店や技術者は本来そうあるべく
努めるもの...そんなポリシーをもって
ピアノプレップは日々活動しています。
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