PETROF録音プロジェクト始動! [プレップアップ]
或るピアニストはペトロフの叙情的な音色に、
また或る方はプレップアップ後の弾き易さに
惹かれて、弊社を贔屓にして下さる音楽家が
この3年間で着々と増えてまいりました。
そんな皆様への感謝を込めた今回の企画...
今日は昼から夕方までP194Stormの再整備。
ホールで2日かけて実施する保守点検作業を
思い出しつつ丁寧にチェックを重ねました。
ピアニッシモが本当に気持ち良く表現できる
素敵なホールの響き。防音室では味わえない
音の余韻、残響の「妙」を演奏される皆様に
感じて頂けたらプレップの甲斐もございます。
これからの展開をどうかお楽しみに。。
また或る方はプレップアップ後の弾き易さに
惹かれて、弊社を贔屓にして下さる音楽家が
この3年間で着々と増えてまいりました。
そんな皆様への感謝を込めた今回の企画...
今日は昼から夕方までP194Stormの再整備。
ホールで2日かけて実施する保守点検作業を
思い出しつつ丁寧にチェックを重ねました。
ピアニッシモが本当に気持ち良く表現できる
素敵なホールの響き。防音室では味わえない
音の余韻、残響の「妙」を演奏される皆様に
感じて頂けたらプレップの甲斐もございます。
これからの展開をどうかお楽しみに。。
ペトロフP125F1ウォルナット艶出モデル 出荷準備 [プレップアップ]
ペトロフP118C1マホガニー艶出モデル 出荷調整 [プレップアップ]
ペトロフP159BORA 黒艶出モデル 出荷準備 [プレップアップ]
ペトロフP125F1ウォルナット艶出モデル プレップアップ [プレップアップ]
今日はソプラノとテノールの歌手がご来店!
音楽家の皆様が訪ねて下さることに感謝...
ペトロフの響きに感じ入って下さいました♪
ヨーロッパで研鑽を積まれたおふたりからは
ピアノに対するアプローチにも通じる貴重な
お話をうかがいました。まさしく繊細で透る
pppを「歌える」楽器にする為のプレップ...
連休中に興味を示して下さったお客様の為
さっそくP125F1ウォルナット艶出モデルの
作業を一昨日から開始しています。
まずチューニングピン&弦のクリーニング
アクション&鍵盤を外してキーピン掃除
フロントキーピンの角度を細かく修正
新品は木屑が混入しているため掃除...
弦の振動を駒に伝えるため真鍮棒で
「駒打ち」作業
Rennerアクションのネジ締め作業
鍵盤遊びを1鍵ずつ調整していきます
続けてアクション調整、まず弦合わせから..
正しい位置でハンマーが打弦するように
次は鍵盤、キーピンの調整です
パンチング紙で鍵盤の高さを均します
隣の鍵盤を基準に深さを揃えます
キャプスタンの前後・間隔を揃えます
繊細なピアニッシモに関わる接近調整
連打性能に関わるハンマーストップ
あとはハンマーの整音作業を残すのみです!
音楽家の皆様が訪ねて下さることに感謝...
ペトロフの響きに感じ入って下さいました♪
ヨーロッパで研鑽を積まれたおふたりからは
ピアノに対するアプローチにも通じる貴重な
お話をうかがいました。まさしく繊細で透る
pppを「歌える」楽器にする為のプレップ...
連休中に興味を示して下さったお客様の為
さっそくP125F1ウォルナット艶出モデルの
作業を一昨日から開始しています。
まずチューニングピン&弦のクリーニング
アクション&鍵盤を外してキーピン掃除
フロントキーピンの角度を細かく修正
新品は木屑が混入しているため掃除...
弦の振動を駒に伝えるため真鍮棒で
「駒打ち」作業
Rennerアクションのネジ締め作業
鍵盤遊びを1鍵ずつ調整していきます
続けてアクション調整、まず弦合わせから..
正しい位置でハンマーが打弦するように
次は鍵盤、キーピンの調整です
パンチング紙で鍵盤の高さを均します
隣の鍵盤を基準に深さを揃えます
キャプスタンの前後・間隔を揃えます
繊細なピアニッシモに関わる接近調整
連打性能に関わるハンマーストップ
あとはハンマーの整音作業を残すのみです!
ペトロフP159BORA ハンマーヴォイシング [プレップアップ]
ペトロフP159BORA 黒艶出モデル プレップアップ [プレップアップ]
オーダー済みのP159BORA黒艶出モデル、
ここ数日間のプレップアップを一挙公開!
まずはベッディングスクリューを調整
棚板と鍵盤筬に浮きが無いように...
明らかに硬いハンマーフェルトには
この時点でいったん針刺しを実施
キーピンの前後位置を定規を当てて
正確に揃えていきます
鍵盤の高さをチェック&メモ
ハンマーフェルトのファイリング作業
(左は作業済み)、ペトロフの美音を
作るために手間をかけて整形します
ここでアクション、鍵盤を外して掃除
キーピンも1本ずつきれいに磨きます
フロントキーピンの角度を修正します
キーホールをマスカラブラシで掃除
鍵盤の遊びを作りながら元に戻します
キャプスタンボタンをピカピカに磨いて
動きが円滑になるように
鍵盤の高さを精密に均しました
そしてハンマーと弦の合わせを調整
そのハンマーの位置にアクション各部位を
合わせていきます
のり紙を貼って角度を修正することも
各接点が適切なポジションに収まるよう
調整を重ね...気が遠くなる作業です
ハンマーとアクションの関係が整ったら
ジャックの調整、まずは前後位置から
続けてジャックの高さを調整、レバーの
レベルから0.2mm低くなるように
pppが鳴らせるように接近を微調整
接近から2mm、ハンマー戻りを調整
白鍵の深さを10mmに調整
アフタータッチをもとに打弦距離を設定
ハンマーの高さを揃えていきます
白鍵のアフタータッチの感触をそのまま
黒鍵に移植するように深さを調整
鍵盤の運動量が正確に整ったところで
ハンマーストップ、弦から15mmに設定
やや強めのスプリングを弱めに調整
滑らかな弾き心地になりました
アクション調整は終了、明日は調律と整音
ピアノを快適に楽しむには本来これほどの
手間が必要なのですが、家庭に普及する
ピアノの大半は、残念ながらここまで手が
入っていない「半製品」ばかり...。
今まで量産量販してきたピアノビジネスの
「功罪」とも言えるのではないでしょうか。
1台1台ピアノを作り込むプレップアップの
大切さを共感して頂けましたら幸いです。
ここ数日間のプレップアップを一挙公開!
まずはベッディングスクリューを調整
棚板と鍵盤筬に浮きが無いように...
明らかに硬いハンマーフェルトには
この時点でいったん針刺しを実施
キーピンの前後位置を定規を当てて
正確に揃えていきます
鍵盤の高さをチェック&メモ
ハンマーフェルトのファイリング作業
(左は作業済み)、ペトロフの美音を
作るために手間をかけて整形します
ここでアクション、鍵盤を外して掃除
キーピンも1本ずつきれいに磨きます
フロントキーピンの角度を修正します
キーホールをマスカラブラシで掃除
鍵盤の遊びを作りながら元に戻します
キャプスタンボタンをピカピカに磨いて
動きが円滑になるように
鍵盤の高さを精密に均しました
そしてハンマーと弦の合わせを調整
そのハンマーの位置にアクション各部位を
合わせていきます
のり紙を貼って角度を修正することも
各接点が適切なポジションに収まるよう
調整を重ね...気が遠くなる作業です
ハンマーとアクションの関係が整ったら
ジャックの調整、まずは前後位置から
続けてジャックの高さを調整、レバーの
レベルから0.2mm低くなるように
pppが鳴らせるように接近を微調整
接近から2mm、ハンマー戻りを調整
白鍵の深さを10mmに調整
アフタータッチをもとに打弦距離を設定
ハンマーの高さを揃えていきます
白鍵のアフタータッチの感触をそのまま
黒鍵に移植するように深さを調整
鍵盤の運動量が正確に整ったところで
ハンマーストップ、弦から15mmに設定
やや強めのスプリングを弱めに調整
滑らかな弾き心地になりました
アクション調整は終了、明日は調律と整音
ピアノを快適に楽しむには本来これほどの
手間が必要なのですが、家庭に普及する
ピアノの大半は、残念ながらここまで手が
入っていない「半製品」ばかり...。
今まで量産量販してきたピアノビジネスの
「功罪」とも言えるのではないでしょうか。
1台1台ピアノを作り込むプレップアップの
大切さを共感して頂けましたら幸いです。
ペトロフP194Storm 出荷準備 [プレップアップ]
【Used Petrof】ペトロフP173Breeze Chippendale Walnut プレップアップ③ [プレップアップ]
連打性、止音、そして繊細なデュナーミクを
可能にする整音作業を時間かけて実施...。
ホロヴィッツ、ミケランジェリの現役当時、
ピアノは芸術を創造する無二の存在であり、
その調整の状態がおもわしくなければ演奏の
キャンセルを辞さない程の徹底ぶりでした。
それは包丁が料理人の才能を引き出す道具で
あることと同じ、素晴らしい素材を生かせる
のは手入れの行き届いた包丁があればこそ、
鈍い包丁では手先の感覚も磨かれません。
弾き心地に関わるハンマーストップ調整
連打性に関わるスプリング調整
ダンパー「総上げ」調整
ハンマーストップレールを調整
ソステヌート機能が正しく働くように調整
ハンマーフェルトに針刺しでクッション感を
揃えた後にカーボン紙で弦跡をマーク
すべて同じ位置に整っています
まずはソフトペダル使用時の整音作業
続けて「3弦合わせ」。同時に接しているか
ハンマーを弦に押し当ててチェックします
先に当たっている弦をチョークでメモ
薄くフェルトを削りながら3本の当たりが
整うまで作業を何度も繰り返します。
残念ながら市販されるピアノの大半は十分な
手間がかけられることなく、結果として音色も
タッチも演奏表現の幅が狭められることに。
ブランドや価格にこだわる一方でそのことに
気づいていないユーザー様がまだ多いように
感じられてなりません。
自らの音楽性を養うには状態が整った楽器を
知ることが大切。巨匠がそうであったように
「ピアノの調整」に対する意識を多くの方に
共有して頂けましたら技術者として、そして
一人のピアノ愛好家として幸いに思います。
可能にする整音作業を時間かけて実施...。
ホロヴィッツ、ミケランジェリの現役当時、
ピアノは芸術を創造する無二の存在であり、
その調整の状態がおもわしくなければ演奏の
キャンセルを辞さない程の徹底ぶりでした。
それは包丁が料理人の才能を引き出す道具で
あることと同じ、素晴らしい素材を生かせる
のは手入れの行き届いた包丁があればこそ、
鈍い包丁では手先の感覚も磨かれません。
弾き心地に関わるハンマーストップ調整
連打性に関わるスプリング調整
ダンパー「総上げ」調整
ハンマーストップレールを調整
ソステヌート機能が正しく働くように調整
ハンマーフェルトに針刺しでクッション感を
揃えた後にカーボン紙で弦跡をマーク
すべて同じ位置に整っています
まずはソフトペダル使用時の整音作業
続けて「3弦合わせ」。同時に接しているか
ハンマーを弦に押し当ててチェックします
先に当たっている弦をチョークでメモ
薄くフェルトを削りながら3本の当たりが
整うまで作業を何度も繰り返します。
残念ながら市販されるピアノの大半は十分な
手間がかけられることなく、結果として音色も
タッチも演奏表現の幅が狭められることに。
ブランドや価格にこだわる一方でそのことに
気づいていないユーザー様がまだ多いように
感じられてなりません。
自らの音楽性を養うには状態が整った楽器を
知ることが大切。巨匠がそうであったように
「ピアノの調整」に対する意識を多くの方に
共有して頂けましたら技術者として、そして
一人のピアノ愛好家として幸いに思います。
【番外編】ペトロフP173Breeze 黒艶出モデル プレップアップ2日目 [プレップアップ]
2日かけて異例の出張プレップが完了!
これって不良品?と心配されていたお客様が
別のピアノのよう!とお喜び下さいました。
店主もホッとひと安心すると同時にピアノは
大量販売するものではないとつくづく痛感...
巨匠A.B.ミケランジェリが1974年の来日時に
インタヴューの中で大量に消費されるピアノ
業界の状況を痛烈に批判しているのですが、
今日は作業しながらそれを思い出しました。
鍵盤の高さをまずはチェック&メモ
アクションを外して土台からリセットです
鍵盤を外してクリーニング
鍵盤筬のネジ締めをくまなく実施
バランスキーピンの汚れを除去
同じくフロントキーピンも掃除します
鍵盤の高さを紙パンチングで調整
鍵盤の高さがきれいに整いました
続けて白鍵の深さを10mmに調整
白鍵のアフタータッチをもとに打弦距離を
設定、ハンマーの高さを揃えていきます
白鍵のアフタータッチにあわせて黒鍵の
深さを調整していきます
深さが揃ったところでハンマーストップ調整
トリル、連打が入りやすくスプリング調整
ダンパーペダルの運動量を作るために
ピアノの下に潜り込んで調整です
ソステヌートペダルが機能するように
ロッドの前後位置を調整します
A=440Hzで調律を実施
ハンマーフェルトに針を入れるためのメモ
自分にしか分からないと思いますが...汗
ppp~fffまでのダイナミックレンジが揃うまで
アクションを出し入れしながら針刺し整音...
ソフトペダル使用時の整音も忘れずに...
ピアノ人口のすそ野を広げる意味においては
大量販売は効果的にみえますが、その反面で
今回のように整備不十分な状態で使用される
事例も少なくはありません。それで果たして
ピアノの「真の愉しさ」に気付いて下さるか
はなはだ疑問であり、そうした意味ではこの
ペトロフも被害者なのかもしれませんね。
これからのピアノ店に必要なのは、お客様に
寄り添う形でプレップしたピアノを納品後も
責任もってメンテナンス(維持管理)すると
いう高い意識レベルではないでしょうか。
これって不良品?と心配されていたお客様が
別のピアノのよう!とお喜び下さいました。
店主もホッとひと安心すると同時にピアノは
大量販売するものではないとつくづく痛感...
巨匠A.B.ミケランジェリが1974年の来日時に
インタヴューの中で大量に消費されるピアノ
業界の状況を痛烈に批判しているのですが、
今日は作業しながらそれを思い出しました。
鍵盤の高さをまずはチェック&メモ
アクションを外して土台からリセットです
鍵盤を外してクリーニング
鍵盤筬のネジ締めをくまなく実施
バランスキーピンの汚れを除去
同じくフロントキーピンも掃除します
鍵盤の高さを紙パンチングで調整
鍵盤の高さがきれいに整いました
続けて白鍵の深さを10mmに調整
白鍵のアフタータッチをもとに打弦距離を
設定、ハンマーの高さを揃えていきます
白鍵のアフタータッチにあわせて黒鍵の
深さを調整していきます
深さが揃ったところでハンマーストップ調整
トリル、連打が入りやすくスプリング調整
ダンパーペダルの運動量を作るために
ピアノの下に潜り込んで調整です
ソステヌートペダルが機能するように
ロッドの前後位置を調整します
A=440Hzで調律を実施
ハンマーフェルトに針を入れるためのメモ
自分にしか分からないと思いますが...汗
ppp~fffまでのダイナミックレンジが揃うまで
アクションを出し入れしながら針刺し整音...
ソフトペダル使用時の整音も忘れずに...
ピアノ人口のすそ野を広げる意味においては
大量販売は効果的にみえますが、その反面で
今回のように整備不十分な状態で使用される
事例も少なくはありません。それで果たして
ピアノの「真の愉しさ」に気付いて下さるか
はなはだ疑問であり、そうした意味ではこの
ペトロフも被害者なのかもしれませんね。
これからのピアノ店に必要なのは、お客様に
寄り添う形でプレップしたピアノを納品後も
責任もってメンテナンス(維持管理)すると
いう高い意識レベルではないでしょうか。